2016/02/14

IBM Connect を満喫する英語レベル

今回もIBM Connectにはたくさんの日本人が参加され、またオンライン動画を視聴された方も多くいらっしゃと思います。全てのセッションは英語で行われるので、全てを理解するのは難しいと思いますが、1人の日本人として私の感想を書いておきます。願わくば、次回自分が行く時はこれ以上の理解でありたいですし、他の方々の参考にもなればと思います。

私はここ数年何故かわりと英語を勉強していて、海外長期滞在経験はないのですが、資格だけで言えばTOEICリスニングは495点です。全部完璧に聞き取れて当たり前のように見えますが、実際はそんなことはありません。わからないことが多々ありますし、ある程度妥協しながら、重要なところだけ満喫出来ればよいかなと思いました。

1. OGSの英語
 OGS(Opening General Session)は今回2つありました。
IBM Connect 2016-GS Part 1
最初に登場したJason Silva氏の講演は私は多分80%くらい理解出来ました。情熱的でところどころ速いので、集中力を欠くとついていけなくなります。
tool の話と、exponentially のキーワードと、billionaire の再定義の話が理解できればよいかなという感想です。
 
次のWatsonの技術者の話は同じようなテンポ(やや速)ですが、ずっと聞き続けて、多分集中力が切れる人も多いと思います。ジョークの一部は理解出来ないものも多々あります。全体的に私の理解度は高くないです。

ケニアからのスピーカーは、訛り以外は問題なかったと思いますが、訛り慣れしてないと厳しいでしょう。一応理解出来たつもりでいます。

最後のディスカッションは、Katrina TroughtonのNZ訛りがやや聞きにくく、あと真ん中の女性が早口で、彼女が本気で内容の濃い話をしたら多分ついていけません。内容はほぼ理解出来ましたが、一字一句聞けてるわけではなくて雰囲気で判断してます。

IBM Connect 2016-GS part 2
OGS Part2 はようやく製品系デモが出てきますが、まず最初に、GreenWell社がいきなり出てきて、この仮想会社がOGSで登場することを知らないと状況理解がついていけなかったと思いますし、私もロールプレイの整理がすぐに出来ませんでした。
Part1はTED風プレゼンで、素直に理解しやすいのですが、Part2 は得意の製品系デモのはずなのに案外理解が弱いです。
- いきなりのロールプレイ理解の難しさ
- デモ画面の詳細が会場だとあまりよく見えない
といった理由で、私も現地1回だけでは6~7割くらいしか理解しておらず、実際には、後からYouTube動画を再生して詳細を確認しました。

今回の雰囲気だと、ゲストスピーカーのお話は TED のようなものだと思って、聞けばよいと思います。
製品デモに関しては、念のため過去数年のOGSでのデモを見ておくと、理解しやすいと思いました。来年は、多分ホストが Jeff Schick ではなく、Inhi Cho Suhになるので、彼女の TED などで慣れておくとよいと思います。


2. セッションの英語
セッションはスピーカーによってだいぶ違うのですが、私の理解は平均して 30%~90%くらいです。聞き落としの原因の多くは
- スピーカーがインテリ過ぎる
- 技術に馴染みがない
- 文化的な話が入る
- 早口すぎる
- 訛りがキツイ
- ボソボソ話す
などです。

有名人を例にすると:
まず Ed Brill のセッション。以下は過去のIBM Connectのセッションです。

IBM Connect 2013 - Whats New in IBM Notes 9
この例はNotes9の話でわかりやすいですが、Ed の最近のVerse社内展開の話は、やや速いスピードで格調高い単語・表現が使われたりするので、私はそんなに完璧には聞きとれません。おおよそのエッセンスはわかります。
(なお、私は今回 Ed のセッションは取りませんでしたが、すれ違うたびに挨拶だけしました)

もともと IBM Champion で今はIBM社員となった Mat Newman。以下も過去のセッションの例です。
Mat Newman - Lotusphere 2012 - BP102 - User Blast!
典型的なオーストラリア訛りですが、プレゼンが上手で、案外引き込まれてしまいます。私は今回のMatのセッションは80%くらいは理解出来ました。「ちゃんとリハーサルもやってるんだよ」とも言っていましたし、わかりやすいセッションだったと思います。時々オーストラリア訛りに対する脳内アイエイ変換が不発で聞き落とすこともあります。(特に、メールがマイルになるところ。。)

早口の例としては、カリスマ IBM Champion の Chris Miller。いつも素晴らしいコミュニティ活動をされています。
以下は彼がやっている Podcast から、今回の IBM Connect 2016の紹介です。
IBM Connect 2016 OGS and Day 1 review | IdoNotes Episode 145
このPodcastでも、やや早口なところもあるのですが、なんとか聞き取れます。
ところが、実際のセッションの中でのトークの速いこと速いこと。しかも、親切なことに、スライドに書いていない重要情報を大量に話すのです。残念なことに、私のリスニング力では、50~60%といったところです。


次に、life-time champion となった、Nerd Girlsでもリーダーシップを発揮している Gabriella Devis。
以下は、過去の Nerd Girlsセッションの動画です。
Gabriella Davis and Taking That Jacuzzi Time | Spark Ideas by the Nerd Girls
正直、かなり訛りがきつくて、私は理解が苦しいです。 今回はセッションに行っていませんが、場合によっては50%くらいしかわからないことも過去にありました。
彼女は、Connections を中心に、今後 Dominoエンジニアがフォローしていかなければいけない技術領域をリードしていて、もっと積極的に彼女から学ぶ必要があるのですが。

3. Ask the developer
名物セッションで、質問に対して開発者・製品マネージャが回答します。
スライドがないので、リスニング能力が全てです。
私は今回、90%以上は理解出来ました。質問も回答もわかりやすかったと思います。 (このセッションをこんなにすっきり聞けたのは今年が初めてでした)

4. 全体的なリスニング感想

私個人としては、今回の滞在で以下のようなシチュエーションが大変苦手でした。
日本で勉強しているだけだと、陥りやすいのだと思います。

1) ぶっきらぼうな人との会話
入国審査、タクシーの運転手、レストランでの会話、など。
さすがにこのような人は、IBM Connectの中では見かけませんが、通じない経験というのはそれなりにショックです。

2) うるさいところでの会話
例えばソリューションEXPOや、SpeedGeekingでは、とにかく周りが煩くて、日本語ですら聞くのが大変です。また、大きい声で話そうとすると、どうしても発音が母音が強くなり、こちらが話すことも通じにくくなります。しかし、今後に向けて特に対策はありません。。。

3) ぼそぼそと話す人
開発者に多いのですが、セッションによっては何を言っているかさっぱりわからない人がいます(今回はBluemixの担当者)。マイクを付けているのか付けていないのかわからないような人です。これは理解できなくても仕方ないだろうと、私は思いました。

4) 訛りがきつい人との会話
ヨーロッパ系もそうですが、ラボなどでは、中国人・インド人もたくさんいて、やはり不慣れだと会話に苦労します。私は実践経験が少ないので、訛りは苦手です。
普段から極力、YouTubeで、セミナー動画などを見ておくとよいかと思いました。特に、最近の OpenMic や、他の領域(例:Bluemix)ではインド人スピーカーのセッションも多くて、勉強になります。

5. 自ら話す機会

自ら望まず、業務上の必要性がなければ、ほぼおそらく話さずに終えることも出来ますが、折角の機会なので、以下はカタコトでも挑戦したほうがよいと私は思います。
- 憧れの人に挨拶する。セッション終了後や、ラボ、あと名前を見かけたら強引に。(私も今回憧れのChampionと会話が出来て感動しました)
- TechLab に行って、質問をたくさんする。これは日本から準備したほうがよいですが、うまく担当者が見つからないこともあるので期待し過ぎない程度に。
- Solution EXPO で会話する。 海外のトレンドと日本のギャップなどがわかって、ビジネスチャンスにもなるし、ガラパゴス化防止にもなります。


私が今度何年後に行くことになるかはわかりませんが、今年よりもさらに充実度があがればよいと思い、今年の感想を書いてみました。
本当は全部100%わかるに越したことはないのですが、日本では平均以上の英語力があると見なされても、こんな程度しか理解出来ないものですので、苦労があったとしてもあまり気にせず、また、日本人みんなで未来に向かってノウハウ共有したり、WWに向かったモチベーションが高まればよいなと思います。

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