2020/01/29

SCNotesからの移行先としてのMSP

2020年7月に、SCNotes/Connections Cloudが終了することにあわせて、昨年末にオフボーディングに関するWebinarがありました。この中では、MSPに関する言及がなかったため、移行先はオンプレミス環境やIaaS環境を想定してしまいがちでしたが、もう1つ有力な選択肢としてMSP(Managed Service Provider)があります。

現在、HCLから認定されているCloud Hosting Partner は執筆時点で5社あります。
Choose your HCL Cloud Hosting Partner  

本日、その1つであるISW社(withケートリック社)のMSPに関してWebセミナーがありました。その内容から、私個人の理解を共有します。

ISW社はオーストラリアのビジネスパートナーであり、古くからIBMとは密に協業。例えばConnections の Activity Plus など製品に取り込まれる機能なども開発実績がある。
⇒私の知識では、もともとKudos XXXなどConnections系の世界的ヒットアドオンを作っていたり、また Mat Newman氏もこちらの出身であったと記憶しています。

Dominoのクラウドサービスでは以下が提供される。(ホームページより引用
- お客様専用の Domino V11 メールサーバークラスター
- メール及びメールとアプリに必要な HCL ライセンシング
- HCL Notes v11 クライアントソフトのダウンロード権利
- iOS 及び Android 端末からのモバイルアクセスに対応する Traveler
- Verse のモダンなブラウザ用メールインターフェース
- アンチスパム/アンチウィルス/アンチマルウェアのサービス (お客様がお客様自身のものをご提供いただける場合に限り)
- 各ユーザーごとに 50GB のストレージ
- バックアップ

⇒セミナーでは、(現在のSCNはマルチテナントですが)シングルテナントとして提供されるということでした。
クラスタがあり、バージョンは11であり、Travelerがあり、サイズは50GBであることを考えると、不満のない構成だと思います。
また、移行にあたっては、個々のNotesクライアントのロケーション文書で、ホームサーバーとメールファイルパスを変える必要がどうしても ありますが、この ISW/ケートリック社のサービスでは、MarvelClientを使ってそこをコントロールするようなことも出来るようです。

価格についての案内
⇒お問い合わせすると教えて頂けるようです。ISW社はオーストラリアの会社ですが、ケートリック社のプレミアムサポートを使うことで、日本語の窓口も出来るようです。
なお、説明によると、MSP価格というものがあるそうで、そこのMSPであれそこに従うのではないかと思いました。
SCNの環境からMSPの環境に持って行く場合、もちろん移行作業が発生しますが、サービス利用料と移行料金について、驚くべき発表がセミナーの中でありましたが、そこについてもきっとお問い合わせが出来ると思います。
https://product.ktrick.com/msp

Connections Cloudの移行
- Sametime Meetingの機能が新環境では提供されないが、それ以外ほぼ同等の機能が利用出来る
- Kudos Boards などもオプションとして利用出来る
⇒ISW社はそもそも HCL Connections の製品機能に取り込まれる機能を開発していたりするくらいですので、Connectionsのスキルが非常に高いと思います。期待出来そうです。

(まとめ)
SCNotes環境は、HCL社よりガイドがあるオフボーディングのプロセスに基づき、オンプレミスやIaaS環境へ移行することも出来ますが、クラウド環境を綺麗に引き継げるMSPは非常に有力な選択肢だと思いました。
まだ日本でどれだけ検討されているかわかりませんが、何の案件も持たない私が問い合わせしても親切に資料をお送り頂けましたので、現在検討中の方は、気楽に(?)問い合わせてみるとよいと思います。
https://product.ktrick.com/msp